☆☆☆☆(80点)
マット・デイモン主演で、アンジェリーナ・ジョリー、ロバート・デニーロ(兼監督)他豪華なメンバーだが、渋い社会派の映画で、1962年のキューバ危機前後にCIAが創設された頃の立役者を描いている。
それぞれの役者の演技もさることながら、当時なぜCIAができたかがよく分かるのが面白い。一言でいえば、冷戦まっただなかにロシア側がスパイ攻撃をかけてくるので、それに対抗するために従来型の秘密結社的な諜報活動でなく、正式な国家の諜報機関が必要と連邦政府のトップが判断したため。
ただし、デニーロはこの映画を諜報機関のメンバーの暴走と私物化に警告を発するため作ったことは明らか。
例えば、数少ないデニーロの出演場面で彼に「諜報機関は市民の監視がないと腐敗する」と言わしめており、また投降してきたロシア人に対して黒い帽子を顔にかぶせて裸にして拷問するといったイラクのアブグレイブでの捕虜の扱い方を彷彿させる描き方をしている。
いずれにしても鉄のような強靭な意志と使命感を持ち、必要ならば家族も見捨てられる人間(マット・デイモン役)がいない限り一国の諜報機関は機能しないということを言わんとしている作品で、日本のような「やわな国」は学ぶところが多い映画である。
映画の公式サイト:
http://www.thegoodshepherdmovie.com/
映画に関する情報:
http://www.imdb.com/title/tt0343737/

