日米の立場に問題はないか?
北朝鮮が7発のミサイルを打ち上げてから数日が経ち、「国際社会」の外交的な動きが活発化してきたが、この間の日米両国のマスコミ報道を見ていて気になった点がある。
それは、北朝鮮がなぜ今回このような行動をとったかについてその理由や背景を説明・分析するような報道があまりないことである。具体的には、米国が前回の六か国協議で何を北朝鮮に約束し、その後どのような立場をとったか、また最近の米国による北朝鮮に対する金融制裁がどれだけのインパクトをピョンヤンに与えたかについて日米両国の国民の理解はあまり十分でない状態である。
そのような背景の理解がなければ、今回の北朝鮮の行動は単に不合理で危険極まりない行動としか映らず、制裁によって分からせる以外に方法はないという結論に傾くのは自然な成り行きである。また解決策としてはあくまで六か国協議に北朝鮮が戻るべきという立場になろう。
しかし、北朝鮮の行動の背景を理解すれば、制裁は現状に不満を持っている北朝鮮の態度をさらに悪化させるだけであり、またそのまま以前と同じ六か国協議に戻れというのはあまり現実的な提案でないことが分かる。
したがって、今回の問題への国際社会の対応としては、制裁を伴わない警告を与えることにとどめ、米国が直接何らかのシグナルを北朝鮮に送ることで新たな対話の枠組みへの地ならしをする以外にないであろう。
日本としてもそれがもっとも自国の安全と国益を守るのによいアプローチであることを悟らなければならない。
7月5日のこのブログに書いた意見:
http://glocom.seesaa.net/article/20316425.html/
米国の立場の説明については以下を参照(英文):
http://www.glocom.org/debates/20060707_cossa_dprk/
元インターンのチャッド・スミス氏の穏健な提言(英文):
http://www.glocom.org/debates/20060707_smith_united/
2006年07月09日
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